証券口座・始め方

単元未満株の始め方とネット証券比較

単元未満株の仕組みと始め方を初心者向けに解説し、主要ネット証券を手数料、約定タイミング、取扱銘柄、積立機能で比較します。

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本記事は制度とサービスに関する調査時点の見解であり、特定の金融商品の売買を勧める助言ではありません。株式は価格が変動し、元本を下回ることがあります。最終判断は各社の最新情報と契約締結前交付書面を確認したうえで、ご自身で行ってください。

単元未満株の始め方とネット証券比較

「日本株を買ってみたいが、数十万円は用意できない」という人の入口になるのが単元未満株です。多くの上場会社は100株を1単元としているため、株価3,000円なら通常は約30万円が必要ですが、単元未満株なら1株、約3,000円から保有できます。

ただし、「1株から買える証券会社ならどこでも同じ」ではありません。売買手数料が0円でも、取引価格へ上乗せされるスプレッドがある場合があります。注文直後に約定する会社もあれば、前場始値や後場始値など決まった価格で約定する会社もあります。少額で始めやすい一方、値段を細かく指定できないサービスでは、注文から約定までの値動きを受け入れなければなりません。

この記事では、SBI証券の「S株」、楽天証券の「かぶミニ」、マネックス証券の「ワン株」を、2026年7月20日時点の公式情報で比較します。先に結論をまとめると、売買コストと取扱範囲を優先するならS株、日中の価格を見ながら売買したいならかぶミニ、毎月の株数指定積立や銘柄分析も重視するならワン株が候補です。

単元未満株とは

単元未満株とは、会社が定める1単元に満たない株式です。1単元が100株の会社なら、1〜99株が単元未満株に当たります。証券会社のサービスを使うと、1株単位で買い増し、100株に達した時点で単元株として扱える場合があります。

1株だけでも、保有株数に応じた配当を受け取れるのが基本です。一方、株主優待には「100株以上」などの条件が付くことが多く、1株だけで優待を受けられるとは限りません。議決権も原則として1単元ごとに与えられるため、単元未満の間は通常の株主総会議決権を持ちません。単元未満株は、少額分散、気になる会社の試し買い、100株を目指す積立に向く仕組みだと考えると分かりやすいでしょう。

SBI証券は、S株を1株から売買でき、東証プライム・スタンダード・グロース上場銘柄を買付・売却の対象としています。名証、福証、札証の上場銘柄は売却のみです。SBI証券「S株(単元未満株)のサービス概要」

主要3社の比較表

手数料・条件は2026年7月20日時点です。取扱銘柄、注文受付時間、キャンペーン、手数料体系は変更されることがあるため、実際に注文する直前に公式ページを再確認してください。

比較項目SBI証券「S株」楽天証券「かぶミニ」マネックス証券「ワン株」
最小単位1株1株1株
インターネット手数料買付・売却とも0円、スプレッドなし買付・売却とも0円。寄付取引はスプレッドなし、リアルタイム取引は0.22%買付0円。売却は約定金額の0.55%、最低52円(税込)
約定タイミング注文締切に応じて前場始値、後場始値、後場引けの1日3回寄付取引は前場寄付。対象銘柄は取引時間中のリアルタイム取引も可能当日11時30分までの注文が原則として後場始値で約定
価格指定成行ベース寄付は成行。リアルタイムは成行・指値成行のみ
取扱範囲東証上場銘柄は買付・売却。地方市場は原則売却のみ東証上場銘柄から同社選定。寄付2,116銘柄、リアルタイム786銘柄ほとんどの上場株式。買付は東証・名証上場銘柄を中心に同社ルールで取扱い
積立日株積立。1株、または1,000円以上500円単位。毎週・毎月・複数日かぶツミ。1株、または1,000円以上1円単位日本株積立。1株以上の株数指定、毎月。金額指定は不可
NISA成長投資枠に対応する銘柄あり成長投資枠に対応する銘柄ありNISA口座で取扱いあり

SBI証券の手数料と約定区分は、公式のサービス概要で買付・売却無料、スプレッドなしと案内されています。注文時間に応じ、前場始値、後場始値、後場引けで約定する仕組みです。SBI証券「S株(単元未満株)のサービス概要」

楽天証券は、かぶミニの売買手数料を無料とし、寄付取引はスプレッドなし、リアルタイム取引は0.22%としています。楽天証券「かぶミニの手数料」 2026年5月時点の公式一覧では、寄付取引2,116銘柄、リアルタイム取引786銘柄です。銘柄数は随時変わるため、最新一覧で確認してください。楽天証券「かぶミニ取扱銘柄一覧」

マネックス証券は、ワン株の買付手数料を0円、売却手数料を約定金額の0.55%、最低52円としています。マネックス証券「ワン株」 買付対象は東証・名証上場銘柄を中心とし、ほとんどの上場株式を扱うと案内しています。マネックス証券「ワン株の取扱銘柄」

3社を選ぶポイント

SBI証券は売買コストと対象範囲を優先する人向け

S株はインターネット取引の買付・売却がともに無料で、スプレッドもありません。少額の売却を繰り返しても最低手数料が発生しないため、コスト構造は比較的分かりやすいといえます。東証上場銘柄を広く買えることも、銘柄を先に決めてから口座を選ぶ人には利点です。

弱点はリアルタイム取引ではないことです。たとえば午前7時から10時30分までの注文は原則として当日後場始値、10時30分から14時までの注文は後場引けで約定します。注文画面で見た株価と実際の約定価格が一致するとは限りません。短期の値動きを見ながら価格を決めたい人より、数年単位で保有し、定期的に買い増す人に合わせやすい仕組みです。

日株積立は、1株以上1株単位の株数指定と、1,000円以上500円単位の金額指定に対応します。毎週、毎月、月内の複数日から選び、VポイントまたはPontaポイントを使うこともできます。SBI証券「日株積立サービス概要」

楽天証券はリアルタイム性と積立の柔軟さを重視する人向け

かぶミニの大きな違いは、対象銘柄なら取引時間中に成行または指値で注文できることです。リアルタイム取引の時間は前場9時から11時30分、後場12時30分から15時25分で、指値注文は各時間帯の終了まで有効です。楽天証券「かぶミニ取引ルール」

ただし、リアルタイム取引には0.22%のスプレッドが含まれます。1万円の取引なら単純計算で片道22円相当ですが、1円未満の端数は買いで切り上げ、売りで切り捨てられるため、低位株を1株だけ売買する場合は比率が大きく見えることがあります。手数料0円という表示だけでなく、約定単価に含まれるコストまで確認する必要があります。

一方、前場寄付で成立する寄付取引はスプレッドがありません。今すぐ売買する必要がなければ、リアルタイム性とコストのどちらを優先するかで注文方法を分けられます。かぶツミは、国内株の現物取引で買える銘柄とかぶミニの寄付取引対象銘柄を積み立てられ、金額指定は1,000円以上1円単位、株数指定は1株以上1株単位です。楽天証券「かぶツミ取引ルール」

マネックス証券は株数指定の定期買付と分析環境を重視する人向け

ワン株は、当日11時30分までの注文が原則として後場始値で約定します。指値は使えず、約定結果は16時10分頃に反映されます。マネックス証券「ワン株の価格」 売却には0.55%、最低52円の手数料がかかるため、少額を頻繁に入れ替える使い方では負担率が上がります。たとえば1,000円分を売却して最低手数料52円がかかると、手数料だけで約5.2%です。

日本株積立では、ワン株の対象銘柄を1株以上1株単位で毎月買えます。金額指定の定期買付はできないため、「毎月3,000円」ではなく「毎月1株」のように設定したい人向けです。マネックス証券「日本株積立の取引ルール」

マネックス証券は、ワン株を1株から貸し出せる貸株サービスも案内しています。ただし貸株には、配当金相当額の税務上の扱いや、株主優待・議決権など通常保有と異なる点があります。貸株金利だけで選ばず、利用条件を確認してください。マネックス証券「ワン株」

生の声から見える使い勝手と不満

単元未満株について公開投稿を傾向として見ると、「少額で複数銘柄へ分散しやすい」「投資の最初の一歩にしやすい」という声がある一方、「注文時と約定時の価格差が気になる」「リアルタイムで売買できないと機会を逃したように感じる」「欲しい銘柄が対象外だった」という不満も見られます。

この不満は、サービスの仕組みと結びつけて読む必要があります。リアルタイム性を優先するなら、対象銘柄数が限られ、スプレッドのあるかぶミニが候補になります。コストと対象範囲を優先するならS株が候補ですが、価格指定はできません。ワン株は対象範囲が広く積立にも対応しますが、売却の最低手数料が少額取引へ与える影響を無視できません。

また、「板が薄く希望価格で決まらない」という声もありますが、単元未満株の多くは、利用者の注文をそのまま取引所の板へ出す通常の単元株取引とは異なります。楽天証券のかぶミニは同社が相手方となる相対取引で、S株やワン株も各社所定の価格・時刻で執行されます。単元株と同じ注文体験を期待せず、約定ルールを先に読むことが重要です。

単元未満株の始め方

1. 買いたい銘柄と予算を決める

口座を先に決めるより、買いたい銘柄が対象かを確認する方が手戻りを減らせます。株価2,000円の銘柄を3株買うなら、概算6,000円に、スプレッドまたは手数料を加えた資金が必要です。この架空条件の購入額6,000円は、株数が1株増えるごとに2,000円ずつ増える計算です。成行注文では値幅制限上限を基準に買付余力を拘束する会社もあるため、現在値ぴったりの入金では注文できない場合があります。

2. 目的に合う証券会社を選ぶ

  • 取引コストを優先するなら、買付・売却無料か、スプレッドがあるかを確認する
  • 日中に価格を指定したいなら、リアルタイム取引と指値の対応銘柄を確認する
  • 自動で増やしたいなら、金額指定か株数指定か、頻度を確認する
  • NISAを使うなら、成長投資枠の対象銘柄と残り枠を確認する

3社のうちSBI証券と楽天証券の違いをさらに詳しく知りたい方は、S株とかぶミニの使い勝手を比較した記事も参考にしてください。

3. 証券口座を開き、入金する

本人確認を含む口座開設を行い、特定口座、一般口座、NISA口座から預り区分を選びます。税務処理を証券会社へ任せたい場合は、特定口座の「源泉徴収あり」が一般的な選択肢ですが、所得や他の取引によって適切な方法は異なります。税務上の判断が必要な場合は、税務署や税理士などの専門家へ確認してください。

4. 注文方式を確認して発注する

注文画面では、株数、預り区分、概算代金だけでなく、どの時点の価格で約定するかを確認します。S株なら次の前場始値・後場始値・後場引け、かぶミニなら寄付かリアルタイム、ワン株なら原則後場始値です。見ている現在値をそのまま約定価格だと思い込まないことが大切です。

5. 約定後は保有目的を決めて記録する

少額だからといって、値下がりリスクがなくなるわけではありません。買った理由、買い増す条件、売却を検討する条件、1銘柄へ配分する上限を簡単に記録すると、値動きだけに反応しにくくなります。株数が増えて100株に達した場合の扱い、株主優待の基準日、配当の受取方法も確認しましょう。

単元未満株の注意点

注文価格と約定価格がずれる

リアルタイム取引以外では、注文後の始値や終値で約定します。決算発表、業績修正、相場全体の急変があると、前日の終値から大きく離れて始まることがあります。価格を指定できない注文では、想定より高く買う、低く売る可能性があります。

少額売却では最低手数料の影響が大きい

定率手数料に最低額があるサービスは、小さい取引ほど実質負担率が上がります。買付無料だけでなく、将来売る時の費用まで比較してください。長期積立の出口で複数回に分けて売る場合、注文回数分の最低手数料がかかることもあります。

株主優待と議決権は別条件

配当は1株から受け取れる会社が多い一方、株主優待は100株以上、継続保有期間などの条件が設定されます。すべての銘柄に配当や優待があるわけでもありません。優待目的なら、企業のIRページで基準株数と権利確定日を確認してください。

分散したつもりでも日本個別株へ偏る

1株ずつ複数社を買えば銘柄数は増えますが、業種や国が偏っていれば十分な分散とはいえません。個別株だけでなく、生活防衛資金、預金、投資信託などを含む資産全体で考える必要があります。

まとめ

単元未満株は、まとまった資金を用意せず、日本株を1株から保有できる仕組みです。初心者向けというより、「少額で始める」「複数回に分けて買う」「100株へ向けて積み立てる」という目的に合う取引手段です。

2026年7月20日時点では、SBI証券のS株は買付・売却無料かつスプレッドなしで、東証上場銘柄を広く扱います。楽天証券のかぶミニは対象銘柄でリアルタイム取引と指値が使える一方、0.22%のスプレッドがあります。マネックス証券のワン株はほとんどの上場株式を対象とし、毎月1株から積み立てられますが、売却時の最低手数料に注意が必要です。

最初の1株を買う前に、手数料、スプレッド、約定時刻、取扱銘柄、積立方法の5点を確認してください。少額であることを「損失が小さいから確認不要」という理由にせず、仕組みを理解する練習として使うことが、単元未満株と長く付き合う第一歩です。本記事は各社の公式情報を整理した見解であり、特定の証券会社や銘柄を勧めるものではありません。最終判断はご自身で行ってください。

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