証券口座・始め方

新NISA口座はどこで開く?3社比較

新NISA口座をSBI証券、楽天証券、マネックス証券で比較。使いたい商品、手数料、ポイント連携、続けやすさから、初心者向けの選び方を整理します。

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新NISA口座をどこで開くか。迷っているなら、決め方は思ったより単純です。楽天カードと楽天ポイントを生活で使っているなら楽天証券、dポイントを使っているならマネックス証券、どちらでもない・まだ決めきれないならSBI証券——これがこの記事の結論です。

なぜ会社の知名度でも手数料でもなく、カードとポイントで決めるのか。理由は後で表を見せますが、先に種明かしをすると、3社ともNISA内の売買手数料はほぼ横並びだからです。手数料の差で悩む時間は、ほとんど報われません。差が出るのは、毎月の積立をどのカードで払うか、貯まったポイントを自分が本当に使うか、という生活の側の条件です。

ただし、これは商品の購入を勧める結論ではありません。口座という「器」の機能を比べ、自分の予定に合う候補を絞るための整理です。この記事で扱う公式情報の確認日は2026-07-17 時点です。制度やサービスは変わるため、申込前には各社公式で最新の条件を確認してください。

結論:先に「NISAでやること」を1つ決める

証券の総合口座は何社でも持てますが、NISA口座は1人1つだけです。「とりあえず2社で作って試す」ができない口座なので、選ぶ前に、NISAで最初にやることを1つ決めます。投資信託をカードで積み立てるのか、日本株を1株ずつ買いたいのか、米国株も同じ口座で扱いたいのか。やることが決まると必要な機能が決まり、候補は自然に絞れます。

最初に重視すること候補理由申込前の確認点
選択肢を広く持つSBI証券投資信託、日本株、米国株を同じ証券会社で検討しやすく、Vポイントなどのサービスがある無料条件、対象カード、使いたい商品の取扱い
楽天のサービスとまとめる楽天証券楽天カード積立や楽天ポイントとの連携を確認しやすいカード種類とファンドで還元率が変わる
dポイントや米国株を重視するマネックス証券dカード積立、マネックスカード積立、米国株サービスを比較できるカード、口座区分、積立額で条件が変わる

この表は「1社が全員に最適」という順位ではありません。たとえば、楽天カードをすでに生活費の支払いに使っている人と、Vポイントを中心に使っている人では、同じ還元率でも管理のしやすさが異なります。逆に言うと、どのポイントも特に使っていない人が、NISAのために新しいカードや有料カードを作るのは順序が逆です。ポイントを増やすためにカードを増やすと、家計全体では管理の手間や年会費が増えることもあります。

新NISAの器は同じ年に1つだけ

金融庁のNISA特設サイトによると、NISA口座は1人につき1口座で、金融機関の変更は年単位で可能です。つみたて投資枠は年間120万円、成長投資枠は年間240万円で、合わせて年間360万円です。非課税保有限度額は合計1,800万円で、そのうち成長投資枠は1,200万円が上限です。

引っ越しにたとえると、NISA口座は「年に1回しか引っ越せない家」です。住み替え(金融機関の変更)はできますが、荷物(すでに買った商品)をそのまま新居へ運ぶことはできません。だから最初の1社を選ぶ作業には、普通の証券口座選びより少しだけ慎重になる価値があります。

一方で、大切なのは年間枠を使い切ることではありません。家計に無理のない金額で使う制度です。年間枠は「ここまで買える上限」であり、「ここまで買う目標」ではありません。月1,000円の積立でもNISAはNISAです。

また、NISA口座で買った商品を売却すると、取得価額に相当する総枠は翌年以降に再利用できます。一方、その年の年間投資枠が同じ年に戻るわけではありません。売却すればいつでも同額をすぐ買い直せる、という仕組みではない点に注意します。

3社のNISA手数料を比較——正直に言うと、ほぼ差がない

次の表は各社公式のNISA案内で確認できた範囲です。ここでいう「無料」は国内取引手数料など、表に書いた対象だけを指します。投資信託の信託報酬、外国株の為替コスト、米国市場の現地費用などは別に発生する場合があります。

証券会社国内株米国株投資信託数字の確認先
SBI証券NISAの国内株売買手数料0円(2026年7月時点)NISAの米国個別株・海外ETFの売買手数料0円(2026年7月時点)買付手数料0円(2026年7月時点)SBI証券のNISA公式案内
楽天証券NISAの国内株・ETFの取引手数料0円(2026年7月時点)NISAの米国株・米国ETFの取引手数料0円(2026年7月時点)購入手数料0円(2026年7月時点)。信託財産留保額がある商品には注意楽天証券の手数料公式案内
マネックス証券NISAの国内株売買手数料0円(2026年7月時点)NISAの米国株国内取引手数料0円(2026年7月時点)。売却時の現地費用は別売買手数料0円(2026年7月時点)。保有中の費用は商品ごとマネックス証券のNISA手数料公式案内

見てのとおり、売買手数料の欄はどこも似たような表示です。だから「NISAの手数料が一番安いのはどこですか」という質問への正直な答えは、「この表の範囲では、どこも大差ありません」です。比較記事がこう書くのは商売として損かもしれませんが、ここで悩んでも得るものは小さい、と先に知っておくほうが読者の時間の節約になります。

ただし「無料」の看板には範囲があります。スーパーで「配送料無料」と書いてある状態に似ていて、配送費が無料でも、商品代まで無料になるわけではありません。NISAでも、売買手数料が無料でも、投資信託の運用管理費用である信託報酬や、円と米ドルを交換するときの為替コストは残ることがあります。

したがって、投資信託を積み立てる人はファンドごとの信託報酬を、米国株を使う人は為替手数料や現地費用を別に確認します。取引画面で「NISA預り」を選んだつもりでも、注文区分が課税口座になっていないかも発注前に見直します。

SBI証券が候補になる人

SBI証券は、現時点で投資対象を1つに決め切っていない人が比較しやすい候補です。投資信託の積立から始め、後で日本株や米国株も調べたい場合に、同じ証券会社の中で選択肢を持てます。冒頭で「決めきれないならSBI証券」と書いたのは、この「あとから変えられる余地の広さ」が理由です。

NISAでの国内株、米国株・海外ETF、投資信託の手数料については、対象や条件を公式ページで分けて確認する必要があります。特に、通常口座の国内株手数料無料制度と、NISA内の取引条件を混同しないようにします。電話注文、対面コース、IFAと呼ばれる仲介サービスなどは、インターネットの標準的な条件と異なる場合があります。

クレカ積立では三井住友カード系のカードが使えますが、ポイント付与率はカード種類や年間のカード利用額などに左右されます。積立額自体が年間カード利用額の集計対象にならない条件もあるため、「積立をしていれば次年度も同じ付与率」とは考えないほうが安全です。

向いている可能性がある人

  • 投資信託、日本株、米国株を後から選べる余地を残したい人
  • Vポイントをすでに使っている人
  • 商品ごとにアプリや画面が分かれても、機能の多さを優先できる人

申込前に見る場所

使いたい投資信託の取扱い、NISA対象区分、クレカ積立の対象カード、ポイント条件、米国株で円を米ドルへ替える方法を確認します。選択肢が多いことは長所ですが、最初から全部の設定を使う必要はありません。

楽天証券が候補になる人

楽天証券は、楽天カードや楽天ポイントをすでに使っている人にとって、家計と積立の動線をまとめやすい候補です。判断の軸は「新しくポイント経済圏を作る」ではなく、「今の生活で使っているサービスと自然につながるか」です。すでに楽天で生活が回っている人にとっては、これがいちばん迷いの少ない選び方になります。

一方、還元率の仕組みには読みにくい部分があります。楽天カードによる投信積立の還元率は、カードの種類だけでなく、投資信託の代行手数料によっても変わります。代行手数料とは、信託報酬の中から販売会社が受け取る部分です。読者が窓口で直接払う手数料ではありませんが、ポイント判定に使われます。そのため、同じ楽天カードを使っても、積み立てるファンドにより還元率が異なる場合があります。「楽天カードなら一律この率」と覚えないことが大切です。

米国株を使う場合は、NISAの取引手数料だけでなく、円貨決済とリアルタイム為替取引の違いも確認します。「円でそのまま買う操作」と「先に米ドルへ交換する操作」で、為替コストの条件が異なるためです。

向いている可能性がある人

  • 楽天カードや楽天ポイントを日常的に使っている人
  • ポイントの獲得と利用先を楽天のサービス内で管理したい人
  • アプリや銀行連携を含め、楽天の操作に慣れている人

申込前に見る場所

カードの種類、積み立てたいファンドのポイント区分、買付日、NISA対象か、米国株の決済方法を確認します。ポイントだけでファンドを選ばず、信託報酬や投資対象を先に見ます。

マネックス証券が候補になる人

マネックス証券は、dポイントを使う人や、米国株サービスも同じ会社で検討したい人に向く可能性があります。クレカ積立はdカードとマネックスカードの選択肢があり、どちらが自分の生活に合うかを比較できます。

ただし、ここは条件の細かさに注意が要る会社です。dカード積立は、カードの種類、入会年数、NISA口座か課税口座か、積立金額などでポイント条件が変わります。最大値だけを見ると、自分にも同じ率が適用されるように感じやすいですが、カード年会費や日常のショッピング条件まで含めて確認が必要です。

マネックスカード積立にも金額帯ごとのポイント条件があります。さらに、2026年10月買付分から条件改定が案内されています。この記事の確認時点より後に始める人は、現在の表をそのまま使わず、申込直前の公式情報を見てください。この「改定が予告されている」という事実自体が、還元率を口座選びの主役にしないほうがよい理由でもあります。

向いている可能性がある人

  • dカードやdポイントをすでに使っている人
  • 米国株の注文や情報機能も重視したい人
  • カード条件を細かく確認して管理できる人

申込前に見る場所

使うカード、NISAと課税口座のどちらで積み立てるか、積立額、年会費、改定予定、米国株の為替条件を確認します。カードの新規作成が必要なら、ポイントの差だけでなく年会費と管理負担も比べます。

3社を選ぶための5つの質問

ここまで読んで候補が決まらない人は、次の5つを順に自問してみてください。多くの場合、3問目までで答えが出ます。

1. NISAで最初に何をするか

投資信託の積立、日本株、米国株のうち、最初に使うものを1つ決めます。「いつか使うかもしれない機能」より、「来月から使う機能」を優先すると比較が簡単になります。

2. すでに使っているポイントは何か

Vポイント、楽天ポイント、dポイントのどれを普段使っているかを見ます。還元率が少し高くても、使い道がなく失効させるなら生活上の価値は下がります。

3. 積み立てたい商品を扱っているか

「投資信託が多い」だけでは足りません。使いたいファンドが決まっているなら、各社の商品検索でNISAのどの枠に対応しているかを確認します。商品が決まっていないなら、口座を開く前に無理に選ばず、制度とリスクを学ぶ時間を取れます。

4. 銀行からお金を動かしやすいか

給与受取口座からの入金、カードの引落口座、出金先を想像します。毎月の操作が複雑だと、ポイント差より手間のほうが大きく感じられます。自動入出金や銀行連携を使う場合は、対象銀行と設定条件を公式で確認します。

5. 問い合わせ先と画面を理解できるか

口座、カード、ポイントの問い合わせ先が別会社になる組み合わせがあります。トラブル時にどこへ聞くかを把握できるかも大切です。公式サイトの操作ガイドを読み、注文確認画面や積立設定画面の説明が自分に分かりやすいかを見ます。

向かない人・デメリット・注意点

比較記事は「どれが良いか」ばかり語りがちですが、実際に読者のお金を守るのはこちらの節です。当てはまるものがないか、申込前に一度だけ確認してください。

ポイントのために投資額を増やす人

ポイントは投資損失を埋める保証ではありません。還元率を上げるためにカード利用額や積立額を増やすと、家計の余裕が減ります。生活費、税金、近く使う教育費や住宅費は、投資資金と分けます。

最大還元率だけでカードを選ぶ人

最大値には、上位カード、年会費、年間利用額、入会年数、銀行残高などの条件が付くことがあります。年会費を払って高い還元率を得ても、積立額が小さければ年会費を回収できない場合があります。カードの通常利用も含めて計算します。

NISAなら税務を考えなくてよいと思う人

NISA内の利益は非課税ですが、NISAで出た損失は課税口座の利益と損益通算できず、繰越控除もできません。海外資産の配当では、外国での課税が残る場合もあります。税務上の個別判断は税務署や税理士へ確認してください。

口座変更を気軽に考えている人

金融機関は年単位で変更できますが、その年にすでに買付をしている場合など、手続きに制約があります。保有商品を新しいNISA口座へそのまま移せない点にも注意が必要です。最初から完璧に選ぶ必要はありませんが、今年使う機能は確認しておきます。

短期間で使うお金を入れる人

NISAは税制上の器であり、元本を守る仕組みではありません。中に入れる株や投資信託は値下がりします。近く必要になるお金を投資に回すのは向きません。

申込前の確認手順

  1. NISAで最初に使う商品区分を1つ書く
  2. すでに使っているカードとポイントを書く
  3. 各社の商品検索で使いたい商品の取扱いとNISA区分を見る
  4. 売買手数料以外の費用を商品ページで見る
  5. カード年会費と還元条件をカード会社公式で見る
  6. 入金、積立、出金の流れを操作ガイドで見る
  7. 公式情報を保存し、申込直前に改定がないか再確認する

手順を進めて候補が2社に絞れない場合は、ポイントではなく、最初に使う商品の扱いやすさを優先します。

なお、口座を開いた後も、商品をすぐ買う必要はありません。設定を確認してから一度離れ、家計とリスクを見直す時間を取れます。運営者自身、証券口座を作ってからほとんど使っていない時期があることを、ネット証券3社比較の記事で正直に書きました。器を用意することと、投資を続けることは、別の作業です。

まとめ:口座より先に目的を決める

SBI証券、楽天証券、マネックス証券はいずれも新NISAの候補になり、NISA内の売買手数料はこの記事の確認範囲ではほぼ横並びです。違いが出るのは、カード条件、商品、米国株、為替、アプリ、銀行連携の組み合わせ——つまり「自分の生活とつながるか」です。

最初に「投資信託を積み立てる」「日本株を扱う」「米国株も使う」のどれかを決め、次に今持っているカードとポイントを重ねると、選択肢は自然に絞れます。比較表の数字は変更される可能性があるため、申込前には各社公式で最新情報を確認してください。

この記事は情報提供を目的とした比較上の見解であり、投資助言ではありません。特定の銘柄・商品を推奨するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。